会議やインタビューの文字起こし、まだ手作業でやっていませんか?
オンライン会議の録音データを聞き返しながらキーボードで打ち込む。インタビューの音声を何度も巻き戻しながらメモを取る。セミナーや講義の内容を後から整理するために、数時間かけて文字に起こす。
こうした文字起こし作業は、思っている以上に時間と労力がかかります。1時間の音声データを文字に起こすのに、3〜4時間かかることも珍しくありません。
でも、もう大丈夫です。
2025年現在、AI技術の進化により、音声を自動でテキスト化してくれるツールが続々と登場しています。しかも、日本語の認識精度も格段に向上し、実務で十分に使えるレベルになっています。
この記事では、個人事業主や小規模チームが実際に使えるAI音声認識・文字起こしツールを5つ厳選して比較します。
この記事を読めば、以下のことがわかります:
- どのツールが自分の用途に合っているか
- 無料プランでどこまでできるか
- 料金と機能のバランスが取れたツールはどれか
- 実際の使い勝手や注意点
それでは、さっそく見ていきましょう。
比較の前提と選定基準
今回の比較では、以下の観点を重視してツールを選定・評価しています。
1. 音声認識の精度
日本語の認識精度が高く、実務で使えるレベルであること。特に、複数人での会議や専門用語が含まれる内容でも、ある程度正確に文字起こしできるかを重視しています。
2. 使いやすさ
直感的に操作でき、初めて使う人でもすぐに使いこなせること。アップロードから文字起こしまでの手順がシンプルで、編集機能も使いやすいかを確認しています。
3. 料金とコストパフォーマンス
個人事業主や小規模チームでも無理なく導入できる価格設定か。無料プランの有無や、有料プランの料金体系が明確で納得感があるかを評価しています。
4. 対応ファイル形式と機能
音声ファイルのアップロード対応、リアルタイム文字起こし、話者の自動識別、タイムスタンプ表示など、実務で役立つ機能が揃っているかをチェックしています。
5. 日本語サポートとUIの分かりやすさ
日本語のインターフェースが用意されているか、サポート体制は日本語で対応しているかも重要なポイントです。
比較一覧表
| ツール名 | 料金 | 無料プラン | 日本語対応 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Notta | 無料〜2,200円/月 | ○(月120分まで) | ◎ | 会議、インタビュー | リアルタイム文字起こし、58言語対応 |
| Otter.ai | 無料〜$20/月 | ○(月600分まで) | △(英語メイン) | 英語会議、講義 | 高精度な英語認識、AI要約機能 |
| Rimo Voice | 無料〜11,000円/月 | ○(月3時間まで) | ◎ | 議事録作成 | 議事録に特化、話者識別 |
| Googleドキュメント音声入力 | 無料 | ○(無制限) | ◎ | リアルタイム入力 | 完全無料、Googleアカウントで利用可 |
| toruno(トルノ) | 無料〜1,650円/月 | ○(月3時間まで) | ◎ | オンライン会議 | Zoom/Teams自動録音・文字起こし |
各ツールの詳細解説
1. Notta(ノッタ)|多言語対応で使いやすい定番ツール
Nottaは、58言語に対応した高精度なAI文字起こしツールです。リアルタイム文字起こしにも対応しており、会議中にその場でテキスト化できる点が特徴です。
こんな人におすすめ
- 日本語と英語、両方の会議がある人
- リアルタイムで文字起こししたい人
- スマホアプリでも使いたい人
料金プラン
- 無料プラン:月120分まで、リアルタイム文字起こし1回3分まで
- プレミアムプラン:2,200円/月(年払いで1,833円/月)、月1,800分まで
- ビジネスプラン:8,280円/月(年払いで6,900円/月)、無制限
メリット
- 日本語の認識精度が高く、誤字が少ない
- リアルタイム文字起こしが便利で、会議中にメモを取る手間が省ける
- スマホアプリ(iOS/Android)も使いやすい
- 話者の自動識別機能があり、誰が話したか分かりやすい
- 無料プランでも月120分使えるので、試しやすい
注意点・デメリット
- 無料プランだとリアルタイム文字起こしが1回3分までと短い
- 専門用語が多い内容だと、誤変換が増えることがある
2. Otter.ai|英語に特化した高精度ツール
Otter.aiは、英語の音声認識に特化したツールで、精度の高さに定評があります。英語での会議や講義、インタビューの文字起こしに最適です。
こんな人におすすめ
- 英語の会議やウェビナーを文字起こししたい人
- 海外クライアントとのやり取りが多い人
- 英語学習のために文字起こしを活用したい人
料金プラン
- 無料プラン:月600分まで、1回あたり30分まで
- Proプラン:$10/月(約1,500円)、月1,200分まで
- Businessプラン:$20/月(約3,000円)、月6,000分まで
メリット
- 英語の認識精度が非常に高い
- AI要約機能で会議の要点を自動抽出してくれる
- ZoomやGoogle Meetと連携できる
- 無料プランでも月600分使えるので、たっぷり試せる
- 話者の識別が正確
注意点・デメリット
- 日本語の認識精度は低く、実用的ではない
- UIが英語なので、英語に慣れていないと使いづらい
3. Rimo Voice(リモボイス)|議事録作成に特化
Rimo Voiceは、議事録作成に特化したAI文字起こしツールです。会議の内容を自動で構造化し、議事録として整理してくれる機能が便利です。
こんな人におすすめ
- 社内会議の議事録作成を効率化したい人
- 定例MTGが多く、毎回議事録を作っている人
- 議事録のフォーマットを統一したい人
料金プラン
- 無料プラン:月3時間まで
- ベーシックプラン:1,650円/月、月10時間まで
- スタンダードプラン:5,500円/月、月30時間まで
- プレミアムプラン:11,000円/月、月100時間まで
メリット
- 議事録作成に最適化されており、見出しや箇条書きで整理してくれる
- 話者の識別精度が高い
- Zoom、Teams、Google Meetと連携可能
- 日本語UIで使いやすい
- 議事録のテンプレート機能がある
注意点・デメリット
- 議事録以外の用途(インタビューや講義など)には向いていない
- 他のツールと比べると料金がやや高め
4. Googleドキュメント音声入力|完全無料で手軽に使える
Googleドキュメントの音声入力は、完全無料で利用できる文字起こし機能です。Googleアカウントさえあれば、誰でもすぐに使えます。
こんな人におすすめ
- まずは無料で文字起こしを試してみたい人
- リアルタイムで音声入力したい人
- 既にGoogleドキュメントを使っている人
料金プラン
- 完全無料(Googleアカウントのみで利用可能)
メリット
- 完全無料で、時間制限なく使える
- Googleドキュメントの編集機能がそのまま使える
- Googleアカウントがあればすぐに始められる
- 音声入力中もリアルタイムで編集できる
- 日本語の認識精度もそこそこ良い
注意点・デメリット
- 録音済みの音声ファイルをアップロードして文字起こしすることはできない(リアルタイム入力のみ)
- 話者の自動識別機能がない
- 専門的な編集機能(タイムスタンプなど)は備わっていない
5. toruno(トルノ)|オンライン会議に特化した自動録音ツール
torunoは、ZoomやTeamsなどのオンライン会議を自動で録音・文字起こししてくれるツールです。会議に参加するだけで、自動的に記録が残せます。
こんな人におすすめ
- オンライン会議が多い人
- 会議の録画・録音を忘れがちな人
- 会議後の振り返りを効率化したい人
料金プラン
- 無料プラン:月3時間まで
- パーソナルプラン:1,650円/月、月10時間まで
- ビジネスプラン:6,600円/月、月40時間まで
メリット
- Zoom、Teams、Google Meetなど主要なオンライン会議ツールに対応
- 会議に参加するだけで自動的に録音・文字起こししてくれる
- 画面キャプチャも同時に記録できる
- 会議後に音声とテキストを同時に確認できる
- 日本語UIで使いやすい
注意点・デメリット
- オンライン会議以外の音声ファイルには対応していない
- PC版アプリのインストールが必要
用途・タイプ別おすすめ
ここまで5つのツールを紹介してきましたが、「結局どれを選べばいいの?」と迷っている方もいるかもしれません。そこで、用途やタイプ別におすすめのツールを整理しました。
とにかく無料で使いたいなら
→ Googleドキュメント音声入力
完全無料で時間制限なく使えます。リアルタイム入力限定ですが、まずは試してみたい方におすすめです。
日本語の会議を高精度で文字起こししたいなら
→ Notta
日本語の認識精度が高く、リアルタイム文字起こしにも対応。無料プランでも月120分使えるので、個人事業主にちょうど良いバランスです。
英語の会議や講義を文字起こししたいなら
→ Otter.ai
英語の認識精度は圧倒的です。海外クライアントとの会議や英語学習に最適。
議事録作成を効率化したいなら
→ Rimo Voice
議事録に特化した機能が充実。定例MTGが多い企業やチームにおすすめです。
オンライン会議を自動で記録したいなら
→ toruno
Zoom、Teamsなどのオンライン会議を自動で録音・文字起こし。会議が多い人にぴったりです。
コスパ重視で選ぶなら
→ Notta(プレミアムプラン)またはtoruno(パーソナルプラン)
どちらも月2,000円以下で十分な機能が使えます。月に数時間程度の利用なら、この価格帯が最もバランスが良いです。
よくある質問・迷いポイントQ&A
Q1. 無料プランだけで十分使えますか?
A. 月に数回程度の利用なら無料プランで十分です。
NottaやOtter.aiの無料プランは、月に数時間分の文字起こしができるので、月に数回程度の会議やインタビューなら無料プランで対応できます。ただし、毎週定例MTGがあるような場合は、有料プランへのアップグレードを検討した方が良いでしょう。
Q2. 音声認識の精度はどれくらいですか?
A. 一般的な会話なら90%以上の精度ですが、専門用語が多いと精度が下がります。
最近のAI音声認識ツールは、日常会話レベルであれば90〜95%程度の精度で認識できます。ただし、専門用語や業界用語が多い場合、固有名詞が多い場合は誤変換が増える傾向にあります。文字起こし後に人が確認・修正する前提で使うのがおすすめです。
Q3. 日本語に対応しているツールはどれですか?
A. Notta、Rimo Voice、toruno、Googleドキュメント音声入力が日本語に対応しています。
特にNotta、Rimo Voice、torunoは日本語UIで使いやすく、日本語の認識精度も高いです。Otter.aiは英語専用と考えた方が良いでしょう。
Q4. 録音済みの音声ファイルをアップロードできますか?
A. Notta、Rimo Voiceはファイルアップロードに対応しています。
Googleドキュメント音声入力とtorunoは、リアルタイム入力・録音のみで、録音済みファイルのアップロードには対応していません。ICレコーダーやスマホで録音した音声を文字起こししたい場合は、NottaかRimo Voiceを選びましょう。
Q5. どのツールが一番使いやすいですか?
A. 初心者にはNottaが最も使いやすいです。
NottaはUIがシンプルで、アップロードから文字起こし、編集までの流れが直感的です。スマホアプリも使いやすく、初めて文字起こしツールを使う人でもすぐに使いこなせます。
Q6. 複数人での会議でも話者を識別できますか?
A. Notta、Otter.ai、Rimo Voiceは話者識別機能があります。
これらのツールは、音声の特徴から自動的に話者を識別し、「話者1」「話者2」のように区別してくれます。ただし、完璧ではないので、後から手動で修正が必要な場合もあります。
Q7. 乗り換えは簡単ですか?
A. テキストデータはエクスポートできるので、乗り換えは比較的簡単です。
ほとんどのツールは、文字起こし結果をテキストファイル(.txt)やWord形式(.docx)でエクスポートできます。そのため、他のツールに乗り換えても、過去のデータは引き続き活用できます。
まとめ:結局どれを選ぶべきか
AI音声認識・文字起こしツールは、用途や予算によって最適な選択肢が変わります。最後に、タイプ別のおすすめをまとめます。
- まずは無料で試したい人 → Googleドキュメント音声入力またはNotta無料プラン
- 日本語の会議を高精度で文字起こししたい人 → Notta
- 英語の会議や講義を文字起こししたい人 → Otter.ai
- 議事録作成を効率化したい人 → Rimo Voice
- オンライン会議を自動記録したい人 → toruno
- コスパ重視で選びたい人 → Notta(プレミアムプラン)
どのツールも無料プランやトライアル期間があるので、まずは実際に使ってみることをおすすめします。自分の用途に合ったツールを見つけて、文字起こし作業の時間を大幅に削減しましょう。
文字起こしの自動化は、業務効率化の第一歩です。浮いた時間を、もっと創造的な仕事に使ってください。