「メール配信ツールってたくさんあるけど、結局どれを選べばいいの?」「無料プランで十分なのか、有料プランにすべきか迷っている」そんな悩みを抱えていませんか?
個人事業主や小規模チームにとって、メールマーケティングは顧客との関係を深め、売上を安定させるための重要な施策です。しかし、ツール選びを間違えると、使いこなせずに月額料金だけが発生してしまったり、逆に機能不足で思うような成果が出なかったりすることも。
この記事では、2025年最新のメール配信・マーケティング自動化ツールおすすめ5選を徹底比較します。料金プラン、使いやすさ、日本語対応、機能の充実度など、実務で本当に必要な観点から各ツールを評価。読み終わる頃には「自分のビジネスにはこのツールが合う」と自信を持って判断できるようになります。
比較の前提と選定基準
今回のツール比較では、個人事業主や小規模チーム(1〜10名程度)が実際に使う場面を想定し、以下の6つの軸を重視して評価しています。
1. 料金とコストパフォーマンス
初期費用、月額料金、配信数による従量課金の有無など、トータルコストを比較。特に無料プランの有無と制限内容、小規模運用時のコスパを重視しています。
2. 使いやすさ・操作性
ITに詳しくない方でも直感的に操作できるか、HTMLの知識がなくてもデザイン性の高いメールが作れるかを評価。ドラッグ&ドロップ式のエディター、テンプレートの充実度がポイントです。
3. 日本語対応
管理画面の日本語化、サポートの日本語対応、決済方法(日本円対応)など、日本国内で使いやすいかどうかを確認しています。
4. 機能の充実度
単なるメール配信だけでなく、ステップメール(自動配信)、セグメント配信、A/Bテスト、効果測定・分析など、マーケティング施策を高度化できる機能があるかを評価。
5. 到達率・配信性能
せっかく送ったメールが迷惑メールフォルダに入ってしまっては意味がありません。配信速度、到達率の高さ、送信インフラの信頼性も重要な判断基準です。
6. サポート体制
初めてメールマーケティングに取り組む方にとって、困った時に相談できるサポート体制は重要。問い合わせ方法(メール、チャット、電話)、レスポンスの速さ、マニュアルの充実度を確認しています。
比較一覧表
| ツール名 | 初期費用 | 月額料金目安 | 無料プラン | 日本語対応 | 主な用途 | 配信数上限 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Brevo(旧Sendinblue) | 無料 | 0円〜(無料プラン) 2,700円/月〜(有料) |
◎(月300通まで) | ○(管理画面は英語、サポートあり) | メルマガ、ステップメール、SMS | 無制限(連絡先数) |
| Mailchimp | 無料 | 0円〜(無料プラン) 1,750円/月〜(有料) |
◎(月1,000通、連絡先500件まで) | △(管理画面は英語のみ) | メルマガ、ECサイト連携 | プランにより変動 |
| める配くん | 無料 | 1,867円/月〜 | ×(14日間無料トライアル) | ◎(完全日本語対応) | メルマガ、ステップメール | プランにより変動 |
| blastmail | 11,000円 | 4,000円/月〜 | ×(7日間無料トライアル) | ◎(完全日本語対応) | 大量配信、高速配信 | 無制限(配信通数) |
| オレンジメール | 12,800円 | 2,480円/月〜 | ×(30日間無料トライアル) | ◎(完全日本語対応) | ステップメール特化 | プランにより変動 |
※料金は2025年1月時点の情報です。最新の料金は各公式サイトでご確認ください。
各ツールの詳細解説
1. Brevo(旧Sendinblue)|無料プランが充実、初めてのメールマーケティングに最適
Brevo(ブレボ)は、フランス発のメールマーケティングプラットフォームで、旧名「Sendinblue」として知られていました。無料プランでも月300通までメール配信が可能で、連絡先の登録数は無制限という太っ腹な設定が魅力です。
こんな人におすすめ
- 初めてメールマーケティングに取り組む個人事業主
- まずは無料で試してから本格導入を検討したい方
- メール配信だけでなく、SMS配信やチャット機能も使いたい方
- 海外ツールでも問題なく使える方
料金プラン
- 無料プラン: 月300通まで、連絡先無制限、Brevoロゴ表示あり
- Starterプラン: 約2,700円/月〜(月5,000通まで)
- Businessプラン: 約6,800円/月〜(月20,000通まで、マーケティングオートメーション機能付き)
- Enterpriseプラン: カスタム見積もり
メリット
- 無料プランが実用的: 月300通という制限はありますが、少人数のメルマガ配信なら十分対応可能
- マルチチャネル対応: メールだけでなく、SMS、チャット、CRMなど多機能
- 直感的なエディター: ドラッグ&ドロップでHTMLメールを簡単に作成できる
- API連携が豊富: WordPress、Shopify、WooCommerceなど主要プラットフォームと連携可能
注意点・デメリット
- 管理画面が英語: 日本語化されていないため、英語に抵抗がある方はやや使いづらい
- 無料プランの配信数制限: 月300通を超える場合は有料プランへの移行が必要
2. Mailchimp|世界シェアNo.1、EC連携に強い
Mailchimp(メールチンプ)は、世界中で1,300万以上のユーザーに利用されている、メールマーケティング業界の最大手です。特にECサイトとの連携に強く、Shopifyやオンラインストアを運営している方には最適なツールです。
こんな人におすすめ
- ネットショップやECサイトを運営している方
- 世界標準のツールを使いたい方
- デザイン性の高いメールテンプレートを活用したい方
- 顧客データの分析・セグメント配信を重視する方
料金プラン
- 無料プラン: 月1,000通まで、連絡先500件まで、Mailchimpロゴ表示あり
- Essentialsプラン: 約1,750円/月〜(連絡先500件、月配信数5,000通)
- Standardプラン: 約2,800円/月〜(連絡先500件、月配信数6,000通、A/Bテスト機能付き)
- Premiumプラン: 約44,000円/月〜(連絡先10,000件、高度なセグメント機能)
メリット
- 豊富なテンプレート: デザイン性の高いメールテンプレートが100種類以上用意されている
- 高度な分析機能: 開封率、クリック率、購買データなど詳細な効果測定が可能
- EC連携が強力: Shopify、WooCommerce、Magentoなど主要ECプラットフォームとシームレスに連携
- AIによる最適化: 配信時間の最適化、件名のA/Bテストなど、AI機能が充実
注意点・デメリット
- 完全英語対応: 管理画面、サポートともに英語のみ。日本語サポートはなし
- 料金が複雑: 連絡先数と配信数の組み合わせで料金が変動するため、やや分かりにくい
- 無料プランの制限: 連絡先500件という上限があるため、リストが大きくなると有料化が必須
3. める配くん|シンプル・低価格、日本語完全対応
める配くんは、日本国内の個人事業主や中小企業に特化した、シンプルで使いやすいメール配信システムです。「とにかく手軽にメルマガを送りたい」というニーズに応える設計で、複雑な機能や設定は一切ありません。
こんな人におすすめ
- 初めてメール配信ツールを使う方
- 日本語のサポートが必須の方
- シンプルな機能で低価格に抑えたい個人事業主
- 複雑な設定やマーケティングオートメーションは不要な方
料金プラン
- スタンダードプラン: 1,867円/月(年払い)、2,376円/月(月払い) – 配信数3,000件/月
- プロプラン: 3,608円/月(年払い)、4,510円/月(月払い) – 配信数10,000件/月
- エキスパートプラン: 7,109円/月(年払い)、8,890円/月(月払い) – 配信数30,000件/月
メリット
- 圧倒的な低価格: 月2,000円以下から始められるコスパの良さ
- 完全日本語対応: 管理画面、マニュアル、サポートすべて日本語で安心
- 直感的なUI: ITに詳しくなくても迷わず使える分かりやすいインターフェース
- 14日間の無料トライアル: 実際に試してから導入を判断できる
注意点・デメリット
- 機能がシンプル: マーケティングオートメーションや高度なセグメント機能はなし
- 無料プランなし: 必ず有料プランの契約が必要(トライアル期間はあり)
- デザインテンプレートが少なめ: 海外ツールと比べるとテンプレートの選択肢は限定的
4. blastmail|高速・大量配信に強い、国内最大級の配信実績
blastmail(ブラストメール)は、月間81億通、契約数2,500件以上という国内最大級の実績を持つメール配信システムです。独自開発の配信エンジンにより、毎時1,000万通という圧倒的な配信性能を誇ります。
こんな人におすすめ
- 大量のメールを高速に配信したい方
- 到達率・配信速度を重視する方
- 会員数が多いサービスやメディアを運営している方
- デバイス別(PC/スマホ)に最適化した配信をしたい方
料金プラン
- Lightプラン: 初期費用11,000円 + 月額4,000円(配信数無制限、登録アドレス3,000件まで)
- Standardプラン: 初期費用11,000円 + 月額9,000円(配信数無制限、登録アドレス10,000件まで)
- Proプラン: 初期費用11,000円 + 月額18,000円(配信数無制限、登録アドレス30,000件まで)
メリット
- 配信数無制限: 月額固定料金で、何通でも配信可能
- 圧倒的な配信速度: 毎時1,000万通の高速配信が可能
- 高い到達率: 独自の通信履歴分析により、迷惑メールフォルダに入りにくい
- デバイス別自動配信: PC/スマホ/携帯で最適化されたHTMLを自動で振り分け
- 簡単3ステップ配信: 最短20秒でメール配信が完了する操作性
注意点・デメリット
- 初期費用が必要: 11,000円の初期費用がかかるため、初期投資を抑えたい方には不向き
- 小規模運用には割高: 月数百通程度の配信なら、他の無料プランのほうがコスパが良い
- マーケティングオートメーション機能は限定的: 大量配信に特化しており、高度な自動化機能は少なめ
5. オレンジメール|ステップメール特化、販売促進に最適
オレンジメールは、ステップメール(自動配信シナリオ)に特化したメール配信システムです。顧客の行動に応じて最適なタイミングでメールを自動配信できるため、販売促進やリードナーチャリング(見込み客の育成)に強みを発揮します。
こんな人におすすめ
- オンライン講座やデジタルコンテンツを販売している方
- ステップメールで顧客教育・販促を自動化したい方
- クリック解析など詳細な効果測定を重視する方
- 日本語サポートが充実したツールを使いたい方
料金プラン
- ビジネス版プラン2000: 初期費用12,800円 + 月額2,480円(読者登録数2,000件まで)
- ビジネス版プラン5000: 初期費用12,800円 + 月額4,980円(読者登録数5,000件まで)
- ビジネス版プラン10000: 初期費用12,800円 + 月額9,800円(読者登録数10,000件まで)
メリット
- ステップメール機能が充実: 複雑なシナリオ分岐、トリガー設定が可能
- 詳細なクリック解析: どのリンクがクリックされたか、誰がクリックしたかを追跡可能
- 豊富なHTMLテンプレート: 約500種類のテンプレートから選べる
- アンケート・フォーム作成機能: 顧客の声を集めやすい
- 30日間の無料トライアル: じっくり試してから導入を判断できる
注意点・デメリット
- 初期費用が高め: 12,800円の初期費用が必要
- 読者数に応じた料金設定: リストが増えるとプラン変更が必要になる
- シンプルなメルマガには機能過多: 単純な一斉配信だけなら、もっとシンプルなツールで十分
用途・タイプ別おすすめ
それぞれのツールには得意分野があります。ここでは、あなたのビジネスタイプや用途に応じて、どのツールが最適かを整理します。
💰 とにかくコスパ重視なら → Brevoまたはめる配くん
無料または低価格で始めたいなら、Brevoの無料プラン(月300通まで)が最適。月300通を超えるなら、日本語対応で月2,000円以下のめる配くんがコスパ抜群です。
🌍 海外ツールでもOK、機能重視なら → Mailchimp
英語に抵抗がなく、ECサイト連携や高度な分析機能を求めるなら、世界シェアNo.1のMailchimpが最適。デザインテンプレートの豊富さと、AI機能の充実度は他の追随を許しません。
🇯🇵 日本語サポート必須、初心者向け → める配くん
「英語は苦手」「ITに詳しくない」という方には、完全日本語対応でシンプルなめる配くんが最適。マニュアルもサポートも日本語なので、困った時も安心です。
📈 大量配信・高速配信が必要なら → blastmail
会員数が数千〜数万人規模で、大量のメールを高速に配信したいなら、配信数無制限のblastmailが最適。毎時1,000万通という圧倒的な配信性能と、高い到達率が魅力です。
🎯 ステップメールで販促自動化するなら → オレンジメール
オンライン講座やデジタル商品を販売していて、見込み客を自動で育成したいなら、ステップメール機能が充実したオレンジメールが最適。クリック解析やシナリオ分岐で、きめ細かい販促が可能です。
🆓 まずは無料で試したい初心者 → BrevoまたはMailchimp
「いきなり有料プランは不安」という方は、無料プランが充実したBrevoかMailchimpから始めましょう。特にBrevoは連絡先数が無制限なので、リストが大きくても無料で試せます。
よくある質問・迷いポイントQ&A
Q1. 無料プランだけでずっと使い続けられる?
A. BrevoやMailchimpの無料プランは、配信数や連絡先数の上限を守れば、期限なく使い続けることができます。ただし、無料プランには「ツールのロゴ表示」や「機能制限」があるため、ビジネスが成長したら有料プランへの移行を検討しましょう。
Q2. 日本語対応しているのはどれ?
A. 完全日本語対応(管理画面・サポート・マニュアルすべて日本語)なのは、める配くん、blastmail、オレンジメールの3つです。BrevoとMailchimpは管理画面が英語ですが、翻訳ツールを使えば十分使えます。
Q3. 他のツールから乗り換えるのは簡単?
A. ほとんどのツールはCSVファイルでの連絡先インポートに対応しているため、乗り換え自体は比較的簡単です。ただし、ステップメールのシナリオ設定などは手動で再設定が必要になるケースが多いので、事前に移行手順を確認しましょう。
Q4. HTMLの知識がなくても大丈夫?
A. 今回紹介した5つのツールはすべてドラッグ&ドロップ式のエディターを搭載しているため、HTMLの知識がなくてもデザイン性の高いメールを作成できます。テンプレートも豊富に用意されているので、初心者でも安心です。
Q5. 到達率が高いツールはどれ?
A. 到達率(メールが確実に受信トレイに届く割合)は、blastmailとMailchimpが特に高いと評価されています。blastmailは独自の配信エンジンと通信履歴分析で迷惑メールフォルダを回避。Mailchimpは世界中で使われている実績から、ISP(インターネットサービスプロバイダ)との信頼関係が強固です。
Q6. ステップメールとメルマガの違いは?
A. メルマガは、登録者全員に同じタイミングで同じ内容を一斉配信する形式。一方、ステップメールは、登録日や特定のアクション(購入、リンククリックなど)をトリガーに、事前に設定したシナリオ通りに自動でメールを配信する仕組みです。顧客育成や販促自動化にはステップメールが有効です。
Q7. ECサイトと連携しやすいのはどれ?
A. Mailchimpが最もEC連携に強く、Shopify、WooCommerce、Magentoなど主要ECプラットフォームとシームレスに連携できます。購買データをもとにしたセグメント配信や、カート放棄メール(カートに商品を入れたまま離脱した顧客への自動リマインド)も簡単に設定可能です。
まとめ:結局どれを選ぶべきか
メール配信・マーケティング自動化ツールは、ビジネスの規模や目的によって最適な選択肢が変わります。以下を参考に、自分に合ったツールを選んでください。
- とにかく無料で始めたい、まずは試したい方 → Brevo(月300通まで無料、連絡先無制限)
- 低価格&日本語サポート重視の初心者 → める配くん(月1,867円〜、完全日本語対応)
- ECサイト運営者、海外ツールOK → Mailchimp(EC連携最強、AI機能充実)
- 大量配信・高速配信が必要な方 → blastmail(配信数無制限、毎時1,000万通の高速配信)
- ステップメールで販促自動化したい方 → オレンジメール(ステップメール特化、クリック解析充実)
メールマーケティングは、正しいツールを選び、継続的に配信することで、顧客との関係を深め、売上を安定させる強力な武器になります。ぜひ今回の比較を参考に、自分のビジネスに最適なツールを見つけて、メールマーケティングをスタートしてみてください。
まずは無料プランや無料トライアルで実際に触ってみて、使い心地を確かめるのが一番です。どのツールも最初の設定は30分〜1時間程度で完了するので、気軽に試してみましょう!