リモートワークやハイブリッドワークが当たり前になった今、ビデオ会議ツールは個人事業主や小規模チームにとって欠かせないインフラになっています。クライアントとの打ち合わせ、チーム内の定例会議、オンラインセミナーの開催など、用途は多岐にわたります。
しかし、「Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsって何が違うの?」「無料プランで十分?それとも有料プランに切り替えるべき?」「使いやすさと機能のバランスが良いツールはどれ?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、個人事業主や小規模チーム(2〜20名程度)に最適なビデオ会議ツール5選を、料金、使いやすさ、機能の充実度、日本語対応という4つの軸で徹底比較します。この記事を読めば、あなたのチームや業務スタイルに合ったツールが5分で見つかります。
比較の前提と選定基準
今回の比較では、以下の4つの軸を重視して各ツールを評価しています:
- 料金: 無料プランの制限、有料プランのコストパフォーマンス
- 使いやすさ: アプリのインストール要否、操作の直感性、招待のしやすさ
- 機能の充実度: 画面共有、録画、文字起こし、ブレイクアウトルーム、背景機能など
- 日本語対応: UIの日本語化、サポート体制、文字起こしの日本語対応
また、個人事業主や小規模チームという観点から、以下のような実務シーンを想定しています:
- クライアントとのオンライン打ち合わせ(1対1〜5名程度)
- チーム内の定例会議やブレインストーミング(5〜10名程度)
- 小規模なウェビナーやセミナーの開催(10〜50名程度)
- 社内外との情報共有や画面共有を伴う作業
比較一覧表
| ツール名 | 無料プラン | 時間制限 | 最大参加人数 | 有料プラン料金(月額) | 日本語UI | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Zoom | ◯ | 40分(3名以上) | 100名 | 約2,000円〜 | ◯ | ブレイクアウトルーム、高画質、ウェビナー機能 |
| Google Meet | ◯ | 60分 | 100名 | 約680円〜 | ◯ | Googleサービス連携、アプリ不要、シンプル操作 |
| Microsoft Teams | ◯ | 60分 | 100名 | 約750円〜 | ◯ | チャット・ファイル共有統合、自動文字起こし(日本語対応) |
| Cisco Webex Meetings | ◯ | 40分 | 100名 | 約1,700円〜 | ◯ | セキュリティ重視、ノイズ除去機能、エンタープライズ向け |
| Whereby | ◯ | 45分 | 100名 | 約1,000円〜 | △ | ブラウザ完結、シンプル、カスタマイズ可能な会議室URL |
※料金は2025年12月時点の目安です。為替レートや契約形態により変動します。
各ツールの詳細解説
1. Zoom – 高機能で大規模ミーティングにも強い定番ツール
Zoomは、世界中で最も利用されているビデオ会議ツールの一つです。高画質・高音質な通信品質と、豊富な機能が特徴です。
こんな人におすすめ
- ウェビナーやオンラインセミナーを定期的に開催したい
- ブレイクアウトルームを使ってグループワークを行いたい
- 参加者が多い会議を頻繁に開催する(50名以上)
- 仮想背景やフィルター機能を活用したい
料金プラン
- 無料プラン: 1対1は無制限、3名以上は40分まで
- Proプラン: 約2,000円/月(年間契約)、30時間まで、クラウド録画対応
- Businessプラン: 約2,700円/月(年間契約)、管理機能強化
メリット
- 安定した通信品質と高画質(1080p対応)
- ブレイクアウトルーム機能で参加者を小グループに分割可能
- ウェビナー機能が充実(最大10,000名まで拡張可能)
- 豊富なバーチャル背景やフィルター機能
- 録画・録音機能(ローカル保存は無料プランでも可能)
注意点・デメリット
- 無料プランでは3名以上の会議が40分で切れる
- クラウド録画やAI文字起こしは有料プラン限定
- 専用アプリのインストールが推奨される(ブラウザ版は機能制限あり)
2. Google Meet – Googleサービスとの連携が強力でシンプル
Google Meetは、Googleが提供するビデオ会議ツールです。Googleカレンダー、Gmail、Google Driveとシームレスに連携できるのが最大の強みです。
こんな人におすすめ
- Google Workspaceをすでに利用している
- アプリのインストールなしでブラウザだけで完結させたい
- シンプルで直感的な操作性を重視する
- Googleカレンダーから会議をすぐに開始したい
料金プラン
- 無料プラン: 60分まで、最大100名
- Google Workspace Individual: 約680円/月、24時間まで
- Business Starter: 約680円/月(ユーザーあたり)、録画機能付き
- Business Standard: 約1,360円/月(ユーザーあたり)、最大150名、録画・出欠確認機能
メリット
- 専用アプリ不要、ブラウザからすぐに参加可能
- Googleカレンダーとの連携が優秀(会議リンクが自動生成)
- 無料プランでも60分まで利用可能
- UIがシンプルで初心者にも使いやすい
- 無料プランでも720pの高画質設定が可能
注意点・デメリット
- ブレイクアウトルーム機能は有料プラン限定
- 録画機能も有料プラン限定
- AI文字起こしは英語のみ(日本語非対応)
- カスタマイズ性がやや低い
3. Microsoft Teams – チャット・ファイル共有・会議を一元管理
Microsoft Teamsは、ビデオ会議だけでなく、チャット、ファイル共有、タスク管理まで統合されたコラボレーションツールです。
こんな人におすすめ
- Microsoft 365(旧Office 365)をすでに利用している
- チャット、ファイル共有、会議を1つのツールで完結させたい
- 議事録作成を効率化したい(自動文字起こし機能を活用)
- チーム内のコミュニケーションを一元化したい
料金プラン
- 無料プラン: 60分まで、最大100名(録画機能なし)
- Microsoft 365 Business Basic: 約750円/月(ユーザーあたり)、録画・自動文字起こし対応
- Microsoft 365 Business Standard: 約1,560円/月(ユーザーあたり)、デスクトップ版Officeアプリ付き
メリット
- チャット、ファイル共有、タスク管理が一体化
- 自動文字起こし(トランスクリプト)が日本語対応
- Microsoft 365との統合性が高く、Word・Excel・PowerPointとシームレス連携
- セキュリティ機能が充実(エンタープライズグレード)
- 無料プランでも60分まで利用可能
注意点・デメリット
- 無料プランでは録画機能が使えない
- 多機能ゆえに初心者にはやや複雑に感じることも
- 画質設定が自動で、手動で高画質にできない(環境依存)
4. Cisco Webex Meetings – セキュリティ重視のエンタープライズ向け
Cisco Webex Meetingsは、シスコシステムズが提供する高セキュリティなビデオ会議ツールです。金融機関や官公庁でも採用されるほど、セキュリティと安定性に定評があります。
こんな人におすすめ
- セキュリティを最優先したい(機密情報を扱う業種)
- エンタープライズグレードの機能と信頼性が必要
- ノイズ除去機能を重視する(音声品質にこだわりたい)
- 既にCisco製品を使っている
料金プラン
- 無料プラン: 40分まで、最大100名
- Starterプラン: 約1,700円/月(ホスト1名)、24時間まで、録画機能付き
- Businessプラン: 約2,700円/月(ホスト1名)、最大200名
メリット
- エンドツーエンド暗号化でセキュリティが強固
- AI搭載のノイズ除去機能が優秀
- 大企業向けの管理機能が充実
- 録画機能が標準装備(有料プラン)
- 通話品質が安定している
注意点・デメリット
- 料金が他のツールよりやや高め
- UIが若干複雑で、初心者には取っつきにくい場合も
- 小規模チームにはオーバースペックになることも
5. Whereby – ブラウザ完結でシンプル、カスタマイズ性が高い
Wherebyは、ノルウェー発のビデオ会議ツールです。アプリ不要でブラウザだけで完結し、シンプルな操作性が特徴です。自分専用の会議室URLを持てるのもユニークな点です。
こんな人におすすめ
- シンプルで軽量なツールを求めている
- 固定の会議室URLを持ちたい(例: whereby.com/yourname)
- クライアントに「アプリ不要で参加できます」とアピールしたい
- デザインや見た目にこだわりたい
料金プラン
- 無料プラン: 45分まで、最大4名
- Proプラン: 約1,000円/月、最大12名、録画機能付き
- Businessプラン: 約6,000円/月、最大50名、ブランディング機能
メリット
- アプリ不要、ブラウザだけで完結
- 自分専用の会議室URLを持てる(例: whereby.com/yourname)
- UIがシンプルで美しい、初心者にも使いやすい
- ブランディング機能(ロゴや背景のカスタマイズ)が可能
- 軽量で動作が軽い
注意点・デメリット
- 無料プランは最大4名までと少なめ
- 日本語UIが未対応(英語表記)
- 知名度が低く、クライアントが戸惑う可能性も
- 大規模会議には向かない
用途・タイプ別おすすめ
それぞれのツールには得意・不得意があります。あなたのチームや業務スタイルに合わせて、以下を参考に選んでみてください。
とにかくコスパ重視なら → Google Meet
Google Workspace Business Starterなら月額680円で録画機能も使えます。無料プランでも60分使えるので、短時間の定例会議なら無料で十分です。
機能の充実度で選ぶなら → Zoom
ブレイクアウトルーム、ウェビナー機能、豊富なバーチャル背景など、機能面ではZoomが最も充実しています。大規模なオンラインイベントを開催するなら一択です。
初心者におすすめ → Google Meet または Whereby
どちらもブラウザだけで完結し、UIがシンプルです。クライアントを招待する際も「アプリ不要で参加できます」と伝えられるのが親切です。
チーム内のコミュニケーションを一元化したいなら → Microsoft Teams
チャット、ファイル共有、タスク管理、会議がすべて1つのツールで完結します。Microsoft 365を使っているなら、Teamsへの移行が最もスムーズです。
セキュリティ最優先なら → Cisco Webex Meetings
金融機関や官公庁でも採用される高セキュリティが魅力です。機密情報を扱う業種や、セキュリティポリシーが厳格な企業におすすめです。
固定の会議室URLを持ちたいなら → Whereby
「whereby.com/yourname」のような専用URLを持てるので、クライアントに「いつもここで会議します」と伝えやすいです。
よくある質問・迷いポイントQ&A
Q1. 無料プランだけで十分?それとも有料プランに切り替えるべき?
A. 1対1の打ち合わせが中心なら無料プランで十分です。しかし、以下に当てはまる場合は有料プランを検討しましょう:
- 3名以上の会議が1時間を超える(Zoomは40分、Google MeetとTeamsは60分で切れる)
- 会議の録画・録音機能を使いたい
- 議事録作成を効率化したい(AI文字起こし機能)
- ブレイクアウトルームを使いたい(Google MeetとTeams)
Q2. 日本語に完全対応しているツールはどれ?
A. Zoom、Google Meet、Microsoft TeamsはUIが日本語化されており、サポートも日本語対応しています。ただし、AI文字起こし機能の日本語対応状況は以下の通りです:
- Microsoft Teams: 日本語の自動文字起こしに対応(有料プラン)
- Zoom: 英語のみ(日本語は非対応)
- Google Meet: 英語のみ(日本語は非対応)
Q3. クライアントを招待する際、アプリのインストールは必要?
A. Google MeetとWherebyはブラウザだけで参加できるため、クライアントにアプリのインストールを強いることがありません。Zoomは専用アプリが推奨されますが、ブラウザ版でも参加可能です(一部機能制限あり)。Microsoft Teamsもブラウザ版がありますが、アプリ版の方が安定しています。
Q4. 他のツールへの乗り換えは簡単?
A. ビデオ会議ツールは基本的に「会議ごとに使うツール」なので、乗り換えのハードルは低いです。ただし、Microsoft Teamsのようにチャットやファイル共有が統合されているツールから他のツールに移行する場合は、データ移行や運用フローの見直しが必要になります。
Q5. 画質や音質の違いはある?
A. 通信環境に大きく依存しますが、一般的には以下の傾向があります:
- Zoom: 有料プランなら1080pの高画質設定が可能。安定性も高い。
- Google Meet: 無料プランでも720pの高画質設定が可能(手動設定)。
- Microsoft Teams: 1080p対応だが、自動調整のため環境次第。基本は360pがデフォルト。
- Cisco Webex: AIノイズ除去機能が優秀で、音声品質が高い。
Q6. スマホやタブレットでも使える?
A. すべてのツールがスマホ・タブレット用のアプリを提供しています。外出先や移動中でも会議に参加できます。ただし、画面共有や細かい設定はPCの方がやりやすいです。
まとめ:結局どれを選ぶべきか
それぞれのツールの特徴を踏まえて、以下のように選ぶのがおすすめです:
- コスパ重視で、Googleサービスを使っているなら → Google Meet
- 機能の充実度やウェビナー開催を重視するなら → Zoom
- チャット・ファイル共有・会議を一元管理したいなら → Microsoft Teams
- セキュリティを最優先するなら → Cisco Webex Meetings
- シンプルで軽量、固定の会議室URLを持ちたいなら → Whereby
迷ったら、まずは無料プランで試してみることをおすすめします。実際に使ってみて、操作性や音質、画質を確認してから有料プランへの切り替えを検討しましょう。ビデオ会議ツールは「使ってみないとわからない」部分も多いので、複数のツールを併用してみるのも一つの手です。
あなたのチームや業務スタイルに合ったツールを見つけて、快適なリモートワーク環境を構築してください!