ゴールと前提条件
このワークフローで実現すること
採用活動において、求人票の作成は時間がかかる割に標準化が難しく、担当者のスキルによって品質がばらつきがちです。このワークフローでは、求人票の自動生成から複数の求人媒体への配信、さらには採用広報コンテンツの作成までを一気通貫で自動化します。
具体的には、以下のような業務を自動化できます:
- 職種・ポジション情報から魅力的な求人票を自動生成(AIによる文章作成)
- 複数の求人媒体(Indeed、求人ボックス、自社採用サイトなど)に適したフォーマットへの自動変換
- 求人票の承認フローの自動化(Notionでの管理)
- 承認後、各媒体への配信準備(CSV出力、APIによる自動投稿)
- 採用広報用のSNS投稿文の自動生成
- 求人票の更新履歴・バージョン管理
前提となる環境
このワークフローを実装するには、以下のツールとアカウントが必要です:
- Notion:求人情報のデータベース管理、承認フロー管理に使用
- Make(旧Integromat):各ツール間の連携を担当する自動化プラットフォーム
- ChatGPT API(OpenAI API):求人票の文章生成に使用
- Googleスプレッドシート:求人媒体への配信用データの整理・出力に使用
- Slack(オプション):承認依頼や完了通知の送信に使用
また、採用担当者が基本的な求人情報(職種名、必須スキル、雇用形態など)をNotionに入力できることを前提としています。
全体フローの俯瞰図
このワークフローは、大きく分けて以下の4つのステップで構成されています:
- トリガー:Notionに新規求人レコードを作成
採用担当者がNotionデータベースに新しい求人情報(職種名、必須スキル、業務内容の箇条書きなど)を入力し、「下書き」ステータスで保存します。 - AI処理:ChatGPT APIで求人票を自動生成
Makeが新規レコードを検知し、入力された情報をもとにChatGPT APIに送信。AIが魅力的な求人票の文章(仕事内容、求める人物像、アピールポイントなど)を生成します。 - 整形・承認:Notionで内容確認と承認フロー
生成された求人票がNotionに自動で反映され、採用責任者に通知。内容を確認・修正後、ステータスを「承認済み」に変更します。 - 配信準備・記録:Googleスプレッドシートへの出力と履歴管理
承認された求人票は、各求人媒体に適したフォーマットでGoogleスプレッドシートに出力されます。さらに、採用広報用のSNS投稿文も自動生成され、NotionとSlackに通知されます。
この一連の流れにより、求人票作成にかかる時間を従来の約70%削減し、担当者は内容のブラッシュアップと戦略的な採用活動に集中できるようになります。
使用するツールと役割
Notion:求人情報の一元管理と承認フロー
Notionは、このワークフローの中核となるデータベースとして機能します。求人情報をデータベース形式で管理し、以下の役割を担います:
- 求人の基本情報(職種名、雇用形態、勤務地、給与レンジ、必須スキル、歓迎スキルなど)の入力画面
- 求人票のステータス管理(「下書き」「AI生成中」「確認待ち」「承認済み」「公開中」)
- 生成された求人票の表示・編集エリア
- 承認フローの可視化
- 過去の求人票の履歴管理・検索
データベースのプロパティには、「職種カテゴリ」「募集人数」「締切日」「配信媒体」などのフィールドを設定することで、後続の処理で柔軟に活用できます。
Make:各ツールをつなぐ自動化エンジン
Makeは、Notion、ChatGPT API、Googleスプレッドシート、Slackなどを連携させるオーケストレーターの役割を果たします。具体的には:
- Notionデータベースの変更を監視(新規作成、ステータス変更など)
- ChatGPT APIへのリクエスト送信とレスポンスの取得
- 生成されたテキストをNotionに書き戻す処理
- 承認後のデータをGoogleスプレッドシートに転記
- Slackへの通知送信
Makeの「シナリオ」と呼ばれる自動化フローを構築することで、これらの処理を人の手を介さずに実行できます。
ChatGPT API:求人票の文章生成
ChatGPT API(OpenAI API)は、求人票の文章を自動生成する頭脳として機能します。NotionからMake経由で送られてきた情報(職種名、業務内容、必須スキルなど)をもとに、以下を生成します:
- 魅力的な求人タイトル
- 詳細な仕事内容の説明文
- 求める人物像・スキル要件
- 企業・ポジションのアピールポイント
- 応募者へのメッセージ
- 採用広報用のSNS投稿文(Twitter/X、LinkedIn用など)
2025年現在、ビズリーチのAI求人作成機能やANDASUなどの専用ツールも登場していますが、ChatGPT APIを使うことで、自社の採用トーンやブランディングに合わせたカスタマイズが可能になります。
Googleスプレッドシート:配信データの整理と出力
Googleスプレッドシートは、承認された求人票を各媒体向けに整形して出力する役割を担います:
- 求人媒体ごとに異なるフォーマット(CSV)への変換
- 複数の求人票を一括で管理
- 配信履歴の記録
- 求人票のバージョン管理
例えば、Indeedは特定のCSV形式、求人ボックスは別の形式を要求しますが、スプレッドシートで列の並び替えや項目の調整を行うことで、効率的に対応できます。
Slack(オプション):通知とコミュニケーション
Slackは、ワークフローの各段階での通知とチーム内コミュニケーションを担当します:
- 求人票が生成されたときの確認依頼
- 承認待ちの求人票がある旨のリマインド
- 承認完了と配信準備完了の通知
- エラー発生時のアラート
手順詳細(ステップバイステップ)
STEP 1:Notionで求人情報データベースを構築する
まず、Notionで求人情報を管理するデータベースを作成します。
データベースの作成手順:
- Notionで新しいページを作成し、「データベース – テーブルビュー」を選択
- データベース名を「求人管理マスター」などに設定
- 以下のプロパティ(列)を追加:
- 求人タイトル(タイトル):職種名を入力
- ステータス(セレクト):下書き / AI生成中 / 確認待ち / 承認済み / 公開中
- 職種カテゴリ(セレクト):エンジニア / 営業 / マーケティング / バックオフィスなど
- 雇用形態(セレクト):正社員 / 契約社員 / パート・アルバイトなど
- 勤務地(テキスト)
- 給与レンジ(テキスト)
- 必須スキル(テキスト):箇条書きで入力
- 歓迎スキル(テキスト):箇条書きで入力
- 業務内容(概要)(テキスト):簡単な箇条書き
- 生成された求人票本文(テキスト):AIが生成した文章が入る
- SNS投稿文(テキスト):AIが生成したSNS用テキストが入る
- 配信媒体(マルチセレクト):Indeed / 求人ボックス / 自社サイト / Wantedlyなど
- 締切日(日付)
- 作成日(作成日時)
- 承認者(ユーザー)
ポイント:「ステータス」プロパティがワークフローのトリガーとして重要な役割を果たします。Makeはこのステータスの変化を監視して処理を開始します。
STEP 2:ChatGPT APIキーを取得する
ChatGPT APIを使用するには、OpenAIのAPIキーが必要です。
- OpenAI Platformにアクセスしてアカウントを作成
- 「API keys」セクションから新しいAPIキーを作成
- 生成されたAPIキーを安全な場所にコピー(後でMakeの設定で使用します)
- 必要に応じて使用量の上限を設定(予期しない高額請求を防ぐため)
料金の目安:GPT-4を使用した場合、1求人票あたり約20〜50円程度のコストがかかります(2025年時点)。GPT-3.5-turboを使えばさらに安価に利用できます。
STEP 3:Makeで自動化シナリオを構築する(前半:AI生成)
ここからが自動化の核心部分です。Makeで「求人票生成シナリオ」を作成します。
シナリオの構築手順:
- Makeにログインして、「Create a new scenario」をクリック
- トリガーモジュールの設定:
- 「Notion」アプリを選択
- 「Watch Database Items」モジュールを選択
- Notionアカウントを接続し、先ほど作成した「求人管理マスター」データベースを選択
- フィルター条件を設定:「ステータス = 下書き」の新規レコードのみを監視
- 条件分岐(Router)を追加:
- 「ステータス」が「下書き」から変更されたときのみ次のステップに進む設定
- Notionステータス更新モジュール:
- 「Notion」→「Update a Database Item」を選択
- 該当レコードの「ステータス」を「AI生成中」に更新
- これにより、処理中であることが可視化されます
- ChatGPT APIモジュールの設定:
- 「HTTP」モジュールまたは「OpenAI」専用モジュール(Make Appsにある場合)を選択
- 「Make a request」でPOSTリクエストを設定
- URL:
https://api.openai.com/v1/chat/completions - Headers:
Authorization: Bearer YOUR_API_KEYContent-Type: application/json
- Body(JSON形式):
{ "model": "gpt-4", "messages": [ { "role": "system", "content": "あなたは優秀な採用コピーライターです。求人票を魅力的に作成してください。" }, { "role": "user", "content": "以下の情報をもとに、魅力的な求人票を作成してください。\n\n職種:{{Notion.求人タイトル}}\n雇用形態:{{Notion.雇用形態}}\n勤務地:{{Notion.勤務地}}\n給与:{{Notion.給与レンジ}}\n必須スキル:{{Notion.必須スキル}}\n歓迎スキル:{{Notion.歓迎スキル}}\n業務内容:{{Notion.業務内容}}\n\n以下の構成で出力してください:\n1. 魅力的な求人タイトル\n2. 仕事内容(詳細)\n3. 求める人物像\n4. 応募資格(必須・歓迎)\n5. 勤務条件\n6. アピールポイント" } ], "temperature": 0.7, "max_tokens": 2000 }
- レスポンスのパース:
- ChatGPT APIからのレスポンスをパースして、生成されたテキストを取り出します
{{choices[0].message.content}}というパスで取得できます
- Notionへの書き戻し:
- 「Notion」→「Update a Database Item」を再度使用
- 「生成された求人票本文」フィールドに、ChatGPTが生成したテキストを挿入
- 「ステータス」を「確認待ち」に更新
- Slack通知(オプション):
- 「Slack」→「Send a Message」モジュールを追加
- 採用チャンネルに「新しい求人票が生成されました。確認をお願いします。」というメッセージと、Notionページへのリンクを送信
つまづきポイント:ChatGPT APIのレスポンス形式が変わることがあるため、Makeの「Run once」機能でテストしながら、正しくデータが取得できているか確認しましょう。
STEP 4:求人票の確認と承認(手動作業)
Makeが求人票を生成すると、Notionの「確認待ち」ステータスになり、Slackで通知が届きます。
採用担当者・責任者がやること:
- Notionで該当レコードを開く
- 「生成された求人票本文」を確認
- 必要に応じて文章を編集・修正(企業文化に合わせた表現、具体的な数値の追加など)
- 内容に問題がなければ、「ステータス」を「承認済み」に変更
- 「承認者」フィールドに自分の名前を設定(任意)
この手動確認のステップを入れることで、AIが生成した文章の品質を担保しつつ、企業独自のトーンやメッセージを反映できます。
STEP 5:Makeで配信準備シナリオを構築する(後半:配信準備)
次に、承認された求人票を各媒体向けに整形し、配信準備を行うシナリオを作成します。
- トリガー:Notionステータス変更の監視
- 「Notion」→「Watch Database Items」
- フィルター:「ステータス = 承認済み」に変更されたレコードのみ
- SNS投稿文の生成:
- 再度ChatGPT APIを呼び出し、求人票の内容をもとにSNS投稿文を生成
- プロンプト例:「以下の求人票をもとに、Twitter/X用の魅力的な投稿文(280文字以内)を3パターン作成してください。ハッシュタグも含めてください。」
- 生成されたテキストをNotionの「SNS投稿文」フィールドに書き込む
- Googleスプレッドシートへの出力:
- 「Google Sheets」→「Add a Row」モジュールを選択
- あらかじめ作成しておいた「求人配信マスター」スプレッドシートに、以下の情報を転記:
- 求人タイトル
- 職種カテゴリ
- 雇用形態
- 勤務地
- 給与レンジ
- 求人票本文
- 配信媒体(Indeed、求人ボックスなど)
- 公開日
- 締切日
- 媒体ごとに異なるシートを用意し、それぞれの形式に合わせて列を調整
- Notionステータスの最終更新:
- 「Notion」→「Update a Database Item」
- 「ステータス」を「公開中」に変更
- 完了通知:
- 「Slack」→「Send a Message」
- 「求人票『〇〇』の配信準備が完了しました。スプレッドシートを確認してください。」というメッセージを送信
応用:求人媒体がAPIを提供している場合(例:WantedlyのAPI)、Makeから直接投稿することも可能です。その場合は、Googleスプレッドシートへの出力と並行して、APIモジュールを追加します。
STEP 6:Googleスプレッドシートから各媒体への配信
Googleスプレッドシートに出力された求人情報を、各求人媒体に配信します。
配信方法は媒体によって異なります:
- Indeed、求人ボックスなど(CSV一括アップロード対応):
- スプレッドシートから該当する列をCSV形式でダウンロード
- 各媒体の管理画面でCSVをアップロード
- 求人が自動的に公開される
- 自社採用サイト:
- WordPress、Wix、STUDIOなどのCMSを使っている場合、API経由で投稿
- Makeで「HTTP」モジュールを使い、POSTリクエストで求人を投稿
- Wantedly、Green、ビズリーチなど(手動投稿):
- スプレッドシートの内容をコピー&ペーストで各媒体の入力フォームに貼り付け
- または、APIが提供されている場合はMakeで自動投稿
配信履歴の管理:Googleスプレッドシートに「配信日」「配信先」「配信ステータス」などの列を追加し、どの求人がどの媒体に配信されたかを記録します。これにより、後から求人を更新する際にも、どの媒体を更新すべきかが一目でわかります。
STEP 7:定期的なメンテナンスと改善
ワークフローを運用し始めたら、定期的に以下をチェックします:
- 生成された求人票の品質:AIの出力が企業のトーンに合っているか、修正が多すぎないか
- ChatGPT APIのコスト:使用量が予算内に収まっているか
- Makeのシナリオ実行履歴:エラーが発生していないか、処理時間は適切か
- 応募数の変化:自動生成した求人票の効果を測定
また、ChatGPTのプロンプトを改善することで、より質の高い求人票を生成できます。例えば、自社の過去の優良求人票をプロンプトに含めることで、AIがそのスタイルを学習します。
自動化前後でどう変わるか(ビフォーアフター)
作業時間の削減
| 作業内容 | 自動化前 | 自動化後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| 求人票の文章作成 | 60〜120分 | 5〜10分(確認・修正のみ) | 約90%削減 |
| 複数媒体への転記・調整 | 30〜60分 | 5分(CSV出力のみ) | 約85%削減 |
| SNS投稿文の作成 | 20〜30分 | 自動生成(0分) | 100%削減 |
| 承認フローの管理 | 15〜30分(メール・口頭確認) | 5分(Notionで完結) | 約75%削減 |
| 合計 | 125〜240分 | 15〜20分 | 約85〜90%削減 |
1件の求人票作成にかかる時間が、平均2〜4時間から15〜20分に短縮されます。月に10件の求人を出す企業であれば、月間で約30〜40時間の工数削減になります。
品質の標準化とミス削減
自動化前の課題:
- 担当者のライティングスキルによって求人票の品質がばらつく
- 必須情報の記載漏れ(給与、勤務地、雇用形態など)
- 各媒体への転記ミス(コピペミス、フォーマット崩れ)
- 承認フローが曖昧で、誰が承認したか記録が残らない
自動化後の改善:
- AIが一定の品質で求人票を生成するため、文章の質が標準化される
- Notionのデータベースで必須項目を設定することで、記載漏れを防止
- 自動転記により、コピペミスがゼロになる
- Notionで承認履歴が自動的に記録され、誰がいつ承認したか追跡可能
チーム間の情報共有のしやすさ
自動化前:
- 求人情報がWordファイルやメールに分散
- 最新版がどれかわからない
- 過去の求人票を探すのに時間がかかる
自動化後:
- 全ての求人情報がNotionに一元化され、検索が容易
- ステータスが可視化され、進行状況が一目でわかる
- Slackで通知が飛ぶため、チーム全体で状況を把握できる
- 過去の求人票を簡単に参照・複製できる
応用・拡張アイデア
1. 多言語対応:英語・中国語の求人票も自動生成
グローバル採用を行っている企業では、ChatGPT APIに翻訳指示を追加することで、日本語の求人票から英語・中国語版を自動生成できます。
実装方法:
- Makeのシナリオに「翻訳用ChatGPT APIモジュール」を追加
- Notionデータベースに「英語版求人票」「中国語版求人票」のフィールドを追加
- 各言語版も同じフローで配信準備
2. 応募者データとの連携:応募が来たら自動でNotionに記録
求人媒体からの応募を自動的にNotionの「応募者管理データベース」に記録することで、採用プロセス全体を一元管理できます。
実装方法:
- 求人媒体の応募通知メール(Gmail)をMakeで監視
- メール内容をパースして、応募者情報(氏名、メールアドレス、応募職種など)を抽出
- Notionの「応募者管理」データベースに新規レコードを作成
- 応募した求人レコードとリレーション(関連付け)を設定
3. 求人票のA/Bテスト:複数バージョンを自動生成
同じ職種で異なるトーンの求人票を複数生成し、どちらがより多くの応募を集めるかテストできます。
実装方法:
- ChatGPT APIに「カジュアルなトーン」「フォーマルなトーン」など、異なるプロンプトを用意
- Makeで2パターンの求人票を生成し、Notionに保存
- それぞれを異なる媒体(またはタイミング)で配信
- 応募数を比較して、効果的なトーンを特定
4. 社内推薦制度との連携:社員が推薦しやすい形式で通知
新しい求人が公開されたとき、社員に対して「友人を紹介してください」というメッセージとともに、SNSでシェアしやすい形式で通知します。
実装方法:
- Makeで求人が「公開中」になったタイミングで、社内Slackチャンネルに通知
- メッセージに「SNSでシェアする」ボタン(Twitter、LinkedInへの投稿リンク)を含める
- 社員がクリックするだけで、事前に用意されたSNS投稿文が自動入力される
5. 求人票のパフォーマンス分析:閲覧数・応募率を可視化
Googleアナリティクスや求人媒体のAPIと連携して、各求人票の閲覧数・応募数を自動的にNotionに記録します。
実装方法:
- 求人媒体のAPIまたはGoogleアナリティクスAPIからデータを取得
- Makeで定期的(例:毎日朝9時)にデータを取得し、Notionの各求人レコードに反映
- Notionで「閲覧数」「応募数」「応募率」などのフィールドを追加
- パフォーマンスが低い求人には自動でアラートを出し、改善を促す
よくある質問・つまづきポイントQ&A
Q1. ChatGPT APIが生成する求人票の品質が低い場合、どうすればいい?
A. プロンプトの改善が最も効果的です。以下を試してください:
- 具体例を含める:過去の優良求人票の全文をプロンプトに含め、「このスタイルで書いてください」と指示
- 禁止ワードを指定:「〇〇という表現は使わないでください」と明示
- ステップバイステップで指示:「まず仕事内容を書き、次に求める人物像を書き、最後にアピールポイントを書いてください」のように段階的に指示
- 温度パラメータ(temperature)を調整:創造性を抑えたい場合は0.5〜0.7に設定
また、ANDASUやビズリーチAIなど、求人票特化型のAIツールを検討するのも一案です。
Q2. Makeのシナリオが動かない、エラーが出る場合は?
A. 以下の点をチェックしてください:
- API接続の確認:Notion、ChatGPT、Googleスプレッドシートの認証が有効か確認
- データマッピングのミス:Notionのフィールド名とMakeのマッピングが一致しているか
- ChatGPT APIのレート制限:短時間に大量のリクエストを送るとエラーになります。Makeの「Sleep」モジュールで数秒待機させる
- トリガーの条件:Notionの「Watch Database Items」が正しく設定されているか、フィルター条件が厳しすぎないか
Makeの「Run once」機能で1件ずつテストし、どのモジュールでエラーが出ているか特定しましょう。
Q3. 求人媒体ごとにフォーマットが違う場合、どう対応すればいい?
A. Googleスプレッドシートで媒体ごとに別シートを作成し、列の順番や項目名を調整します。
例:
- Indeedシート:「Job Title」「Company」「Location」「Job Description」など、Indeed指定の列名
- 求人ボックスシート:「職種名」「企業名」「勤務地」「仕事内容」など、求人ボックス指定の列名
Makeで、配信媒体に応じて書き込むシートを分岐させることで、各媒体に最適化されたCSVを出力できます。
Q4. 承認フローをもっと厳格にしたい(複数人の承認が必要)場合は?
A. Notionのステータスを細分化し、Makeで段階的に通知を送ります。
例:
- 「確認待ち(一次承認者)」→ 採用担当者に通知
- 採用担当者が承認したら「確認待ち(二次承認者)」→ 採用責任者に通知
- 採用責任者が承認したら「承認済み」→ 配信準備開始
Notionの「承認者1」「承認者2」フィールドを設け、それぞれの承認日時も記録します。
Q5. ChatGPT APIのコストが高くなりすぎる場合は?
A. 以下の方法でコストを削減できます:
- モデルの変更:GPT-4ではなくGPT-3.5-turboやGPT-4o-miniを使う(価格が約10分の1)
- トークン数の制限:max_tokensを1000〜1500に設定し、長すぎる文章を生成しないようにする
- バッチ処理:複数の求人票をまとめて1回のAPIコールで生成する(ただし、品質が下がる可能性あり)
- キャッシュの活用:似たような求人票は過去のテンプレートを再利用し、AIを呼び出さない
Q6. 自社の採用サイトに自動投稿したいが、APIがない場合は?
A. WordPress、Wix、STUDIOなど、多くのCMSはAPIを提供しています。ない場合は:
- Zapierを併用:MakeからZapierにデータを渡し、ZapierがCMSに投稿
- Webhookを使う:CMSがWebhookをサポートしていれば、Makeから直接POSTリクエスト
- メール投稿機能:一部のCMSはメールで記事を投稿できるため、Makeからメール送信
どうしても自動化できない場合は、Googleスプレッドシートから手動でコピー&ペーストするステップを残します。
まとめ:まずどこから着手すべきか
この記事で紹介したワークフローは、かなり包括的な内容になっています。いきなり全てを実装しようとすると、挫折する可能性が高いです。そこで、段階的に導入することをお勧めします。
フェーズ1:Notionでの情報管理から始める(所要時間:1時間)
まずは、Notionで求人情報データベースを作成し、手動で求人票を管理する仕組みを整えましょう。これだけでも、情報が一元化され、検索性が向上します。
このフェーズのゴール:
- Notionデータベースで求人情報を管理できる
- ステータスで進行状況を可視化できる
フェーズ2:ChatGPTでの求人票生成を試す(所要時間:30分)
Makeを使わず、まずはChatGPTに直接プロンプトを入力して、求人票が生成できるか試してみましょう。プロンプトの精度を高めることが、自動化の成功を左右します。
このフェーズのゴール:
- ChatGPTで満足のいく求人票が生成できる
- プロンプトのテンプレートができる
フェーズ3:MakeでNotionとChatGPT APIを連携(所要時間:2〜3時間)
ここで初めて自動化に着手します。まずは「Notionに新規レコードができたら、ChatGPT APIで求人票を生成し、Notionに書き戻す」という基本的なフローだけを作ります。
このフェーズのゴール:
- Notionに求人情報を入力すると、自動でAIが求人票を生成する
- 生成された求人票がNotionに反映される
フェーズ4:承認フローとGoogleスプレッドシート連携(所要時間:2時間)
承認フローを追加し、承認後に自動でGoogleスプレッドシートに出力する機能を実装します。
このフェーズのゴール:
- 承認フローがNotion上で完結する
- 承認後、自動でGoogleスプレッドシートに求人情報が転記される
フェーズ5:通知機能とSNS投稿文生成(所要時間:1〜2時間)
Slack通知やSNS投稿文の自動生成など、付加機能を追加します。
このフェーズのゴール:
- 各ステップでSlack通知が届く
- SNS投稿文も自動生成される
フェーズ6:応用機能の追加(所要時間:各1〜3時間)
多言語対応、応募者管理との連携、パフォーマンス分析など、必要に応じて機能を拡張します。
最初の一歩は、Notionデータベースの構築です。まずはそこから始めて、少しずつ自動化の範囲を広げていきましょう。
このワークフローを導入することで、採用担当者は求人票作成の時間を大幅に削減し、より戦略的な採用活動(候補者との面談、採用イベントの企画、採用ブランディングなど)に時間を使えるようになります。
AIと自動化ツールを活用して、採用活動を次のレベルに引き上げましょう。